佐山雅弘の音楽旅日記

20坪程の中庭の池の鯉に餌を遣る。住職とその娘さん、ケイカちゃん5才、主 催者の娘さん2才、その兄ゲン君7才と過ごす梅雨の夕暮れというのもいいものである。我が身には起こり得ない状況(この場合は、広ーい屋敷で明るい子供達の笑 い声と共に鯉に餌を遣る人のいいおじさん役)を楽しめるのも流れのバンドマンならでは。一種のバーチャルですね。

別府市は西光寺(浄土真宗)でこれからコンサート。畳というのは現住まいに無 いこともあって、妙な落ち着きを感じる。まァ60畳の大広間になれば畳であっても洋間であってもそりゃァ落ち着くだろうけどね。縦横7畳掛ける7畳の49畳、 上がり口には15畳横並べというのは随分大きい方の本堂でしょうと思うが、これがまァスタンダードな本堂というものだそうな。文政10年亥というから江戸中後 期の日付けの入った蛍光灯の笠(勿論当時は蝋燭笠)を寄贈したのが野田村講中 (コウジュウ)という隣町のみなさん。これも日付けの裏側に彫り込んであるくらいで、お寺の本堂というのはそもそも多勢の寄り合い場所であり、説法等有り難い お話を聞き、聞かせる為に天井は高く、音の響き especially 声の響きもよく出来ているので、PAを使わないかぎり、音楽にも良い環境といえる 。ここん家の娘が習ってるアップライトピアノ、「先月調律したばかりです」というありがちな誤解には笑って説明とお願いを して、コンディションもよくなり、上下の蓋を外せば出来上がり。アコースティッ クミュージックてのはラクなもんである。

お馴染み、伊太地山伝兵衛との、今回はduoで四日間のツアー。昨日が初日で大分 ブリックブロック。カワイの中型グランドピアノながら、年季の入ったライブハウスというのは、小屋自体がピアノの共鳴箱と化している(高円寺次郎吉などが良い 例)のでとても気分がよい。辛島文男の本拠地ともいえる所だが、女性と違って、 他人のアト…..的なちょっとした嫉妬、処女性の欲求など感じないですむのが、音楽のおおらかなところである。人間関係でもおおらかになった方がよいだろうが、そちらの修行はまだまだ出来ぬ、というより、したくない気がする。

そして二日目が寺でアップライト、三日目はテクニクスの電子ピアノ。大分県警音楽隊甲斐さんの仕切りで雑居ビルの中の小さいライブハウスに100人つめこんでキュウキュウ。「どうやってこんなに切符売ったんですか」と聞くと、「パトカーで各家や店に乗り付けて、こんなのがあるんですけど、って言ってチケット見せると、何枚買えばいいんでしょうか、って言って買ってくれるんですよ」……..それって脅迫?

最終日はなんと『くし焼き輝ちゃん』。飲み屋のカウンターでデジタルピアノをひくのである。いつもながらのジェットコースター急降下ツアーである。東京文化会館でクラッシックも弾けば、九州の飲み屋でキーボード、そういやPONTA BOXでモントルーのjazz festival から帰国して即、鳥取の鮎料理屋の座敷でブルースのセッションだった。ま、ずっとこうなんだろう。たのしいね、どうも、、、、。

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