佐山雅弘の音楽旅日記

「車を出せ!早く!」逃げられないように手をつかみながら叫んだのも空しく「じゃあ、失礼します。頑張ってください。」と、ゆかりちゃんは俺たちを見送ってくれてる人々の輪に戻ってしまった。

仙台の広いバーでのマサちゃんズライブ(小井政都志、大坂昌彦)が殊の外盛り上がり、打ち上げテーブルには1ダースの若い女性。ところが俺は、翌日の宿泊場所、三沢郊外のリゾートロッジを前回気に入ったあまり、ライブ後移動そして連泊の予定を組んでしまっていたのだ。

前回の中部ツアーでも連泊優先で蒲郡のリゾートホテル3泊取って、地元の吉良市インテルサットからはいいとしても、名古屋スターアイズ、土岐市バードアンドディズとも、打ち上げ後の移動(一時間半と二時間、しかも運転は大坂)で二人にブーブー言われてたのに、「東北はキャンピングカーで運転手付きだから」と説得し、来てみると酒池肉林に後ろ髪引かれる羽目になって、自分で自分を今度は責めた。お詫びの印とオノレのために、何人もの女のコに「青森に行こう」と声を掛けたが、さすがにパーティーの続きをしに300km離れた所に随いて来るという人はおらず、強制的拉致連行に及んだのが力及ばず……(アタリマエか)

小井と俺は車で飲んで寝て、そういうの全然平気なのだが、大坂マサチャンはデリケートというか弱っちいというか、眠れないしコンタクトは張り付くしで、寝ている俺にずっとブーブー言っていた……….らしい、zzzz……

episode-2
ピットインの野球チームに誘われて大口純一朗が球場に入った。借りたグラブ(右利き用)を右手にはめようと苦心しているのを金沢英明(ベース)が「なんで?」と聞くと「だって右利きだもん…..」彼は少年時代を英国で過ごしたので、サッカーはともかく野球やキャッチボールには縁が無かったそうな。そこで「グラブをはめた左手でボールをキャッチ、素の右手で投げるのだと教えた。

ゲームが始まった。いきなりライトを守る大口氏のところにフライが飛んだ。落下地点に動いた彼は右手をのばし、野球経験上とグラブと利き腕の関係上という二重の必然から、取りこぼし、当たったボールで右手人さし指を骨折し、仕事(ピアニストである)をきっかり二週間キャンセルすることとなった。そして………..

「やっぱり右手にはめときゃよかった。人の言うことなんか聞くもんじゃない…….」

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