向井滋春(さん)

2016年9月25日
向井滋春(さん)

◯月◯日
向井滋春さんに会った。ガソリンスタンドで偶然に。「よう、佐山」とにこにこと声をかけてくれた。年に何度もツアーをしていた頃と変わらぬ笑顔。
吉祥寺のサムタイムでセッションライブをしながら夜な夜なバンド仲間と飲み歩き、日変わりで誰かの家に泊まり込んでは音楽談義・・・なんてのはたまのことで、馬鹿な話でいつまでも盛り上がるようなことを繰り返していた。僕にとって世界は単純で平和。好意的で快楽に満ちていた。
とはいえ、そんな日々にもいつか終りが来て家業に入る、はずがある日電話がリンと鳴る。「もしもし向井と言います」バンドを改変するので参加しないかというお誘い。
それからの3年間、日本中をぐるぐる回る。もうやめられないバンドマン生活。移動→演奏→打ち上げ→気絶するように寝る→起こされる→移動。24時間がワンサイクルで延々と続く。すべての時間が楽しくて刺激的。40日、60日なんてこともあったある日誰かに「ホームシックになるでしょう」と聞かれて、まるで感じない自分を発見。僕にはどこか欠落した部分があるのだな、と気づいた最初だった。
オーケストラホールでのジャズ公演、レクチャー含みの企画公演など都度都度にメンバーを集めてのコンサートが続いている中で、向井さんという達人の存在がアイデアから抜けていた。たった3才の違いとはいえ青春時代の先輩、それ以上に恩人である事がメンバーとしてお願いする事を潜在的にためらわせていたのだろう。近い機会に是非ご一緒したいと思う。

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