佐山雅弘質問箱 2016年5月

バド
ピアニストとして
投稿日時:2016/05/06 11:05
プロのジャズピアニストと、もしくは必要とされるジャズピアニストとして、必要な能力。最低こういうことが出来ないといけないという事を教えていただけませんでしょうか?
僕は、多くの曲を知り、対応力。なのかなと思いました。
ご意見お聞かせください。
宜しくお願い致します
佐山雅弘
Re:ピアニストとして
投稿日時:2016/05/12 11:09
多くの曲を知り、対応力。全くその通りです。
多くの曲を覚えると、それだけて①形式②コードプログレッション(和声信仰)の仕組みとハーモニックリズムが体感出来ます。その上で理論的なことを勉強すると、「あぁ、このような時にこんな風に感じるのはこういった理由によるのか」と、アタマとカラダが同期します。全てを支えるのは「ソルフェージュ能力」だと僕は思うのです。読譜と聴音。読み取りと聴き取り。とくに聴き取り。譜面はそれほど読めなくてもリハーサルで覚えればよい。読める人に限って、譜面に書いてあることだけを演奏して良しとするきらいもある。譜面に現れている情報なんて、クラシックでもとても少ないのに。

共演者が何の音を出しているか、歌がどのように歌っているか。そこを登り詰めた先で、「この人は何を言おうとしているか、表現したいのか」にたどりついて、伴奏は勿論、共演の醍醐味になっていくのです。

と、ここまでは音楽的な項目。仕事がもらえるためには、という世間的な項目を述べます。それは・・・
① 挨拶②無遅刻
ということです。上手で挨拶出来ない人、達者だけど遅刻する人、仕事がありません。
多少できは悪いが挨拶がしっかり出来る人(明るい暗いは無関係)、遅刻をしない人(どうしようもないときはきちんと事前連絡する人)には仕事があります。
演奏の仕事ってピンからキリまであるんだから、どこかには収まれます。

以下冗談っぽく。
譜面→読めないプロはいっぱいいる
協調性→なくても挨拶と無遅刻で大丈夫。
テクニック→個人々々の技術の範囲で合わせることのできるのがジャズと言う音楽。
理論→知らないし、説明もできないけれど、きちんとプレイしてる人はいっぱいいる。歴史上の偉人にも。
最後にリズム→リズムの悪いプロもいっぱいいる。・・・けど、リズムに関してはさすがにダメダメまでの人はいないかも。

結論:同じテンポで共演出来て、挨拶ができて、遅刻しなければ、どこかの仕事場には収まれる。というところでしょうか。

 

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