楽曲準備③

楽曲準備

療養中の自宅にオリリンが訪れてアイデアを語る。

「康君のエッジの効いたビートの中で弾くバラードを書いてください」即座には判じかねる話をする。病床の暇にあかせてスケッチのように何曲か書いてみる。どれか選んでくれというと「全部いいですね。この一曲を冒頭に持って来ましょう(→バラードフォーヤスシ)。この三つは連作にしてどこかの曲順で固めて入れましょう(→海・空・陸)」この時点で彼にはイメージが掴めているのだろうがぼくは五里霧中。まぁ任せるよ。

「カバーを一つ入れましょう。とても気に入っている曲があるのです」エスペラント・スポルディングの“ラジオソング”を聞かされる。どんなものでもカバーする自信はあるが、ここまでの構築性と完成度の高い曲をどう料理すれば良いかわからない。「アレンジして来ますから曲を把握しておいてください」わかった。まぁ任せるよ。

「ライブでも演奏した3曲を録りたいのですがどうでしょう?」もちろん異存はない(→ヌデレバ~、人間が~、スペースブリッジ)。

「このバンドでやってみたいことがいくつもあるのでこれから曲を書きます。」楽しみにしているよ、君の曲には今まで見たことのない風景が見える。

てな感じで合計3回の訪問。その度に一緒に食事をして楽しく過ごす。打ち合わせや音合わせも大事だが、この食事をして一緒に時間を過ごすことが実に効果を生むのだった。天才的な楽器のうまさとは裏腹の多弁さと面白く軽い喋りが面白い。武田和命さんにも匹敵する無口さのヤスシと好対照。それでいてこの二人とても仲が良くて音楽の相性もすごく良い。この人間的なバランスもニュートリオの魅力と強みなんだろう。

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